LINEマンガで人気配信中の「君の全てを奪いたい」の最新話のあらすじと感想を紹介します。
前回のあらすじ
特別裁判が開廷されました。メーデイアがまず、神託に関する自身の潔白を話します。そして、人間の本性について参観人に問いかけました。
「君の全てを奪いたい」76話のあらすじ ※ネタバレ注意
「なぜ驚くのですか?腹が空いたら食べたくなるし、宝石を見たら盗みたくなる、憎い相手がいたら消してしまいたいと。それが人の本能で、生きてきて考えたことはないですか?」
裁判所内は静寂に包まれました。誰も簡単には『いいえ』と答えることはできませんでした。なぜなら、ここに来た参観人は戦争によって苦しんだ人たちだったからです。
メーデイアがイアロスに頼んで戦争時、危険な国境付近に住んでいた人たちを呼んだんでしたね!
「メーデイア様!」
プシュケーが思わず声を上げてしまいます。プシュケーにはまるでメーデイアが罪人を擁護するような発言をする理由がわかりませんでした。皇太子の婚約者であるプシュケーならこの裁判を中止することもできますが、このまま、メーデイアを信じて見守るしかないのかと考えます。しかし、すでに声をあげてしまったので、なにか発言しなければいけない状況でした。
「それでも、皇太子妃殿下がお怒りになる理由は、欲望通りに生きることが正しくないからです。」
メーデイアはまるでプシュケーの行動を呼んでいたかのように話し始めます。メーデイアは罪人である父たちを指し、『彼ら』と『私たち』は何が違うのかと問い、私達には理性があるから、その欲望があったとしてもその通り行動しないと話します。
その話を聞いていたイアロスは、”私は君がこうだから気に入っている”と思いました。
メーデイアは『彼ら』・『私たち』と話すことで、自分は国民の味方で被害者、罪人は大逆罪を犯した加害者と分けた上に、聞き手の罪悪感を突っ込んで擁護すると聞き手である参観人はメーデイアを応援するようになります。
本能は誰でも持っていることだけれど、理性でその欲望を抑えられている『私たち』にすることで、参観人の心を掴んだんですね!そして言葉巧みに味方をつけたメーデイアにイアロスは感心しているんですね!
メーデイアは罪人たちの罪が『人を売ったこと』だと話し、帝国戦争を思い浮かべて欲しいと言いました。
帝国戦争は皇帝の地位を高めた大きな勝利でしたが、被害も大きいものでした。貴族たちは国民を救済するために臨時の修道院を設立し、毎年優秀な子供100人には食事や衣類、住居、そして教育まで無償で支援しました。そしてそれを知った親たちも子どもたちを修道院に行かせるのは当然の流れでした。
メーデイアは毎年修道院の100人の子供のうち、30人が行方不明になっていることを話し、中央貴族の6つの家門を26つの罪目で告発しました。
裁判の半月前、公爵の代理として指輪を預かったメーデイアがベリアード公爵家の極秘文書保管庫に行くとそこには数万枚を超える書類の山がありました。中を進むと枯れた花が置いてあり、近くの本棚の隙間に書類が落ちていました。
”数万枚を超える書類の中から、戦争の不正に関する書類を見つけたのは偶然なのか”
「今更、兄の役割をするのもおかしいだろう?メーデイア」と言いながら兄のデキスが花を飾ります。
メーデイアが不正の書類を見つけたきっかけの枯れた花と同じ花をデキスが飾っています!ということは…!
「君の全てを奪いたい」76話の感想
とうとう告発の内容が明白になりました!戦争の英雄だと言われていた貴族たちが、こんな悪いことをするなんて!一見良い行いをしていると見せかけての〜ですね。最後の描写を見る限り、兄がメーデイアに気づかせるために花をおいたのだと思いますが、逆に兄は書類の山からどうやってみつけたのでしょう…ベリアード家の兄妹優秀過ぎますね!
続き(「君の全てを奪いたい」 77話)を読む→