「再婚承認を要求します」の小説のあらすじと感想を紹介します。
前回のあらすじ
娘のクリスタから連絡がないジュメンシア老公爵はクリスタに会いに行きます。イスクア子爵夫妻の娘の行方を追っていったロテシュ子爵は、娘と思われる少女がエベリーであると知らされます。
「再婚承認を要求します」 162話のあらすじ ※ネタバレ注意
”エベリーといえば、ソビエシュ陛下が側室にしようとしている魔法使いではないか…”
そうなるとイスクア子爵夫妻の2人の娘がソビエシュの妻となり、ラスタはエベリーに全て奪われたと思うだろうとロテシュ子爵は考えます。
ラスタは実際偽物ですが、だからこそ親も夫も奪われたと思いそうですね…
慎重に確認する必要があると考えたロテシュ子爵は傭兵を呼び、エベリーから血をとってくるようにと小瓶を渡しました。
ジュメンシア老公爵は娘のクリスタに会いにコンプシャーにやってきました。
最後にクリスタと会った時、彼女は無表情でしたが、目で父親に助けを求めていました。しかし、今救いの手を差し伸べても、以前のような栄光をクリスタに取り戻させることができないと思ったジュメンシア老公爵は孫や家門の将来やを考え、クリスタを見捨てました。
ジュメンシア老公爵は娘のクリスタを愛してますが、家門のために止むを得ず見捨てたんですね…家長であり、クリスタの父でもあるジュメンシア老公爵には苦渋の選択だったと思います。
その後、クリスタはなんの知らせもなくコンプシャーに行き、連絡を送っても返事がありませんでした。
ジュメンシア老公爵がクリスタに会おうと屋敷に向かうと、屋敷を警護していた騎士たちに阻まれてしまいます。
「クリスタ様は今誰にも会いたくないとおっしゃっています。それはご家族の方も例外ではございません。」
騎士はそう主張するため、ジュメンシア老公爵はクリスタに会うことができませんでした。
「おかしい…」
宿屋の寝室でジュメンシア老公爵は今日の出来事に疑問を抱いていました。
”人と関わることが好きなクリスタが家族や自分を慕う人々とも会わないのは彼女らしくない…”
そう思ったジュメンシア老公爵は傭兵を呼び、クリスタの屋敷の様子を見てくるように指示します。
夜明け前、傭兵がジュメンシア老公爵の元に戻り、報告をします。
「屋敷の全ての窓とドアは閉ざされてました。高い場所にある窓も小さく、人が入ることは難しいです。かろうじてある隙間から食べ物や飲み物を入れているようです。」
その報告を受けたジュメンシア老公爵は娘のクリスタが監禁されていることに気づきます。
人が好きな明るい娘がハインリによって監禁されていること、そしてそれを知っても何もできない自分にジュメンシア老公爵は怒りに震えました。
コンプシャーから戻ったジュメンシア老公爵は身体にはいいが、胎児には悪影響を与えるという食べ物を手配し、それを次の祭典で供物として贈ることにしました。
その祭典では供物として贈られたものを皇帝と皇后が必ず食べなければいけませんでした。
胎児に悪影響がある食べ物を贈り、ナビエがどのような対応をするかで妊娠しているか見極めようと考えたんですね。
ナビエは祭典の説明を受けていました。その中で供えられた6種類の食べ物を食べなければいけないと言われたナビエは不安になります。
つわりはなかったものの、ナビエはハインリが作ってくれたいくつかの料理しか食べられない状況でした。全て食べなければいけないわけではないが、吐いたりしたら縁起が悪いと言われたナビエは妊娠中であることを公表するか悩みます。しかし、仕掛けた罠の効果が出てきている今、自分が我慢すればいいとナビエは思います。
しかし、祭典の供物の中に胎児に悪影響のある食べ物が出てきてしまい、ハインリとナビエはお互い顔を合わせて困ったように笑いました。
ナビエが妊娠しているという事実はギリギリまで秘密にしたいと思っていましたが、供物を食べられない理由を説明しなければいけませんでした。
「この食べ物は私1人で食べねばなりません。神もお腹の子がお腹を壊すことは望んでないでしょうから」
ナビエのお腹に手を添えてハインリは言います。そしてナビエは最大限の笑顔で言いました。
「2ヶ月です」
「誰が妊娠していると言った?」
「ナビエ様です。陛下」
グローリエムをあやしていたソビエシュがカルル侯爵からナビエの妊娠を聞くと大きく動揺します。ソビエシュは1人になりたいとカルル侯爵を部屋から追い出しました。
”ナビエが妊娠した…?不妊ではなかったのか?私たちの間には何年もできなかったのに、西大帝国に行って1年も経たず…ナビエが不妊じゃないなら、私の計画は…赤ちゃんのために彼女を捨てたのに…”
そしてふと1つの疑惑が思い浮かび、抱いている娘に視線を落とします。ラスタそっくりの銀色の髪…それは以前も見たことがありました。
アン(ラスタとアレンの子)のことですね…
”不妊なのがナビエでなく、私だったら…”
「再婚承認を要求します」 162話の感想
クリスタが監禁されていることをジュメンシア老公爵が気づいてしまいました。そして胎児に悪影響のある食べ物を贈ることでナビエの妊娠の有無を知ります。でも、妊娠していると知った今、ジュメンシア老公爵はどうするのでしょうか…?まさかナビエに刺客を送るとか…?
ナビエが不妊だと嘲笑っていた貴族たちの手のひら返しが見ものですね!!!
一方でナビエの妊娠を知ったソビエシュ…不妊なのは自分なのではと…まあ、元々不妊疑惑が出たのは自分の母親からクッキーを盗んで食べたせいですからね。それなのにナビエのせいにして離婚して…自分が不妊ではないと、その証となるグローリエムはラスタそっくり…ラスタの子はもれなくラスタそっくり…まさかラスタの不貞まで疑うとは…救いようがないですね。