「再婚承認を要求します」の小説のあらすじと感想を紹介します。
前回のあらすじ
神殿でのグローリーエムの親子検査の結果やエルギ公爵の登場にラスタは混乱しました。すると、エルギ公爵がラスタの前に現れました
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「再婚承認を要求します」 183話のあらすじ ※ネタバレ注意
「なんでこんなことをするのですか?」
ラスタはエルギ公爵を睨みつけて言います。しかし、エルギ公爵は唯一自分を助けてくれた人でもあったため、エルギ公爵を信じたい気持ちを捨てることはできませんでした。
「子供を誘拐して欲しいと言われたのにまだ捨ててなかったこと?それとも神殿に連れてきたこと?それとも…」
いつものように穏やかな口調のエルギ公爵の言葉1つ1つがラスタの心に刺さりました。
「この書類のことでしょうか?そろそろお金を返してください」
エルギ公爵が出したのは借用書と港を譲ることを約束した書類でした。
「どうして私にこんなことを…」
「おや?話し方が変わりましたね。自分のことをラスタと言う姿は可愛かったのですが」
「公爵とラスタは友達じゃなかったのですか?あなたからお金を貸すと言ったし、返済期限も決めてないわ!」
「それはあなたが皇后であればの話。その地位が危うくならなければ催促しませんでしたよ」
それを聞いたラスタは最初からエルギ公爵がお金を返済してもらうつもりはなかったことに気づきます。すでに様々なスキャンダルを起こしているラスタはこの借用書の存在が人々に知られれば、さらに問題になると思いました。
「どうして、どうしてこんなことを…?」
「なぜ私がこんなことをするのかが重要なのですか?」
「だって…ナビエ皇后がするならわかるけど、あなたがするのは理解できないわ!」
「だから人々は私を悪者だと口にするのです。私の噂を聞いたことがないのですか?」
そこでラスタはソビエシュにエルギ公爵には悪い噂があるからあまり関わらないようにと忠告を受けていたことを思い出します。
時すでに遅しですね。
ラスタはすぐにでもお金を返したいと思いましたが、お金の管理はラント男爵がしており、宝石など金目のものはイスクア子爵夫妻とロテシュ子爵に渡してしまったため、返すことができませんでした。
「この書類はソビエシュ陛下に見せます。お金はともかく港は渡してもらう」
「どうして…私たち仲良くやってきたじゃないですか。奴隷出身の私に奴隷出身であることは私のせいではないと慰めてくれて…」
「奴隷出身なのは君のせいではない」
「え?」
「だから最後までどうするか悩んで隠したんだ。それは使いたくなかったし」
「何を?」
「…いや、独り言です。でもこれで終わりだと思わないでください。私にそれを渡した人は私と考えが違うようなので」
「…何を言っているの?」
「私も思っていました。どうしてこのような状況になっているのか理由がわからないことに。理由がわかったところで何か変わるわけではないけど、分からなかったら余計悔しいよね」
ラスタにはエルギ公爵の言っている言葉の意味がわかりませんでした。
「それ」とは「奴隷証明書」のことでしょうか?
そして「それ」を渡したのは…?
もともと奴隷証明書はロテシュ子爵からコシャールが奪ってましたよね…?
ラスタは「地獄に堕ちろ!!」とエルギ公爵の頬を叩きます。すると、ラスタの指にはめていた指輪がエルギ公爵の頬を傷つけ、血が滴り落ちました。エルギ公爵はニヤリと笑います。その姿は地獄からやってきた悪魔のようでした。
「ええ。一緒に堕ちましょう」
エルギ公爵怖い怖い怖い…
エルギ公爵はソビエシュのもとに向かいました。ソビエシュは当初、エルギ公爵は自分に恨みがあるのではないかと考えていました。しかし、神殿での様子を見るとラスタに対して恨みがあるようにも思えました。
「なぜ神殿に来た?」
「可哀想な子供のために」
「私に嘘は通じない」
「お金はともかく、港は渡してもらいたい」
エルギ公爵はそう言うとラスタの借用書と港を譲ると約束した書類をソビエシュに差し出しました。
ナビエの元に突然リバティ公爵が訪問し、ナビエは混乱しながらも会うことにしました。
お互いに挨拶を交わした後、リバティ公爵はナビエの顔色を窺いながら尋ねます。
「突然こんなお話をしたら困惑されるかと思うのですが…ナビエ皇后は東大帝国のラスタ皇后と仲がよろしくないのでしょうか?」
「再婚承認を要求します」 183話の感想
エルギ公爵の本性がとうとう出てきました!!!しかし、未だにこんなことをする理由は明かされず…エルギ公爵もラスタと同じように出身に関して何かあるみたいですね…その上でラスタに同情していた部分もあるようですが、最後は見事利用しました。笑
エルギ公爵が隠したのは奴隷証明書?それを渡した人物とは?そしてエルギ公爵が執拗に求める港…謎は深まるばかりですね…