LINEマンガで人気配信中の「ハーレムの男たち」の続きが気になったので、原作小説を翻訳しました!
LINEマンガ25話、26話の内容になります!
前回のあらすじ
ラティルの父である先皇帝の墓が何者かに荒らされました。そしてそこには”父親を殺したのはおまえ(ラティル)だ”と書かれた手紙が置かれていました。
「ハーレムの男たち」24話(小説)のあらすじ ※ネタバレ注意
手紙を読んだラティルは舌打ちをしました。父親が殺された時期、ラティルは兄のレアン皇太子に会いに行っていました。そして、ラティルにとって父親が長生きすればするほど有利な立場でした。ラティルを皇帝にするのを反対した者はラティルの皇太子としての教育期間が短いことを問題点として上げていたからです。
ラティルが犯人ということはありえないということですね!
ラティルは興奮を落ち着かせます。
ラティルの様子にサーナットが手紙の内容を尋ねると、ラティルに手紙を渡され読みます。手紙の感想を聞かれたサーナットは「この手紙を書いた者の首を切ってみたい。脳に脂が多いようなので刃物によさそうです」と答えるとラティルはにやりと笑いました。
ラティルとサーナットはこの手紙と落書きの実行犯は同一人物ではないと考えました。落書きは自分が暗殺者だとすれば手紙の内容とは矛盾していたからでした。
落書きは自分が犯人だと示し、手紙はラティルを犯人だと言っているので同一人物だとおかしなことになりますよね!
ラティルはため息をついて、とりあえず調べるしかないと言いました。
全て話し終えたはずなのにサーナットは部屋を出ていく様子がありませんでした。サーナットはラティルの近衛騎士でしたが、ここはラティルの寝室だったため、命令でもない限り、部屋の中に滞在することはありませんでした。
ラティルが不思議そうな顔でサーナットを見ると最近机の仕事ばかりしているのではないかと言いました。ラティルは忙しいからと言って机の上にある大量の書類を指差しました。それを見たサーナットは顔をしかめますが、身体を動かすために自分と剣の勝負をしないかと提案します。ラティルは皇女時代から騎士について習い、騎士たちと一緒に剣を学びました。ラティルは悩みましたが、サーナットの誘いにのることにしました。
サーナットはラティルが自由に剣を振り回してもいい数少ない騎士だったので、ラティルは最初から真剣に倒す勢いでいきました。2人の剣さばきは見えないほど素早く、訓練中だった騎士たちも行動をとめ、2人を囲んで歓声を上げました。
ラティルは騎士にも引けをとらない剣の使い手なのですね!
ラティルの読みどおりに試合は進み、勝利を確信した瞬間、サーナットの攻撃にラティルは防ぐことはできたものの、力の差が大きかったため、ラティルの剣がころりと転がり落ちました。
「私が勝ったのですか?」
「いつもは勝ってないように言いますね」
ラティルはふくれっ面をして自分で剣を拾いました。
相手に剣を拾われたら油断して攻撃される可能性から自分で剣を拾うように習ったみたいです!
ラティルはさっきよりも気持ちがスッキリしていました。墓の件で動揺していたラティルにわざと身体を動かすように誘導したサーナットの配慮は毎回このようなものでした。
サーナットのさりげないフォロー…最高ですね!
ラティルはサーナットにありがとうと言おうか悩みましたが、恥ずかしくてやめました。
「変だな、今陛下が何か言おうとしたんだけど、飲み込みましたね?」
「違うと思いますよ」
「私に良いことを言おうとしたけどやめましたね」
「違うと思いますよ…」
サーナットは小さく笑い出し、自分のハンカチをラティルに渡しました。あんなに動いたのにサーナットは汗1つかかず、ハンカチも冷たいので、ラティルは不思議な気分でハンカチをやたら頬に当てました。
「変だな…」
「陛下はおかしく思うかもしれませんが、私には陛下が私のハンカチに顔を擦り付けているのが変に見えます。」
「!」
異性のハンカチを顔にスリスリ…これは勘違いしてしまいそうになりますね。笑
「ちょっとはずかしいですね。こういうのは私が見ないところでやめてください。」
「そうではありません」
「そうではないことにするには目撃者が多すぎます。」
ラティルが「なにかみたか?」と尋ねると周りの騎士は「何も見ていません!」と叫びました。
すると妙な音がしてサーナットが視線を送るとそこにはラムナンとその侍従がいました。ラムナンはお辞儀をしたのでラティルが笑いながら手を振りましたが、ラムナンはもう一度挨拶をしてすぐに背を向けて行ってしまいました。
「…たった今。私はすごくはずかしかったです。」
「見逃したことにしておきます」
「目撃者が多すぎて無理そうですね」
ラティルが笑顔で手を振ったにも関わらず、ラムナンは挨拶をして去っていってしまいましたね…
ラムナンはラティルとサーナットがお互い向き合って笑っている姿を見て、お似合いでピンクの雰囲気が漂っているように感じ、非常に不愉快な気持ちになりました。
ラムナンの侍従はラティルが手を振っていたので、てっきり近くまで行って挨拶でもするかと思ったのに、ラムナンがそのまま行ってしまうので不思議に思いました。
「あいつ、近衛騎士団長だっけ?」
「ええ、サーナット騎士団長です。」
2人で剣を突き合わせながら、ラティルがサーナットからもらったハンカチを頬にこすりつけ、サーナットはそれを見て笑い、周囲の騎士はその姿に慣れたように微笑ましく見守る。それを誰かが見たら2人を夫婦だと思うだろうと考えたラムナンは嫉妬心が強まります。
「もしかしてそうなの、あいつのせいで俺の誘惑が効かないのか?」
すると反対方向からゲスターがやってきました。ラムナンはゲスターを素通りし、ゲスターは目も合わせられないまま、視線を落として苦々しく笑いました。
ラムナンの侍従は不安になりました。死ぬほど愛する仲でもないのに、あんなにも嫉妬心があふれるならば、心から陛下を愛してしまったら…?とても恐ろしいことが起こる予感がしました。
「ハーレムの男たち」24話(小説)の感想
サーナットのラティルへの心配りが素敵です!ラティル自信もサーナットといる時が楽だと感じているようなので、サーナットと結ばれてくれないかな…。サーナットも好きな女性が自分のハンカチを頬にスリスリしている姿は少しドキっとくるものがあったのでは…笑
ラムナンが意外にも嫉妬をしていますね!愛というより、プライドが高いせいな気もします…。ラムナンの侍従が予感したとおり、悪い方に進まなければいいのですが…