「再婚承認を要求します」の小説のあらすじと感想を紹介します。
前回のあらすじ
ジョアンソンの証言でとうとう我慢できなくなったラスタはソビエシュが不能だと叫びました。
「再婚承認を要求します」 197話のあらすじ ※ネタバレ注意
裁判所は一瞬にして静かになりました。
「陛下は自分が不能だということを隠すために皇后が不妊だと言って私に他の男との子を産ませたのです!」
笑ってはいけない雰囲気の中、ナビエは口に力を入れて笑うのを我慢しました。隣にいるハインリも肩を小さく震わせながら、ソビエシュが本当に不能なのかとナビエに聞きたそうにしましたが、ナビエはそれに気づかないふりをしました。
「本当なの?」
ナビエの母親がナビエに聞いてきました。
”そういえば母はソビエシュがラスタを連れてきた時、もっとハンサムで体格もいい年下の男を側室にしたらと言っていたわね…”
その年下の男はまさにハインリのことだなとナビエはハインリの顔を見ていると、母親が何度も突いてくるので、母親にだけ聞こえるように不能ではないことを伝えました。
「立ち上がることに問題はないの?」
「…」
「私何か変なこと言ったかしら?」
男性のアレが”立ち上がる”かを元嫁に聞く母親…笑
ナビエのジョークセンスは絶対に母親譲りですね。笑
ナビエが母親に返事をしようとした時、ラスタの大きな声が響き渡りました。
「私は陛下のために仕方がなく子供を産んだのです!全て陛下がさせたことです!」
「静粛に!」
裁判官がラスタに注意し、傍聴者たちも同調してラスタに声を荒げると、ラスタは自分の靴を傍聴席に投げつけ、「お前らが黙れ!」と叫びました。
その姿に人々は驚き、ソビエシュまでも驚いていました。
「陛下とナビエ皇后の間には子供ができませんでした。しかし、ナビエ皇后が隣国の男性と結婚したらすぐに妊娠しました。皆さんもご存知の通り、私は2人子供を産んでいます。これはどう考えても陛下に種がないという証拠ではないでしょうか?」
人々はソビエシュは見ました。たとえラスタの発言が本当だとしてもそれを確認する方法はないため、皇帝が不能と言うことは不敬罪にあたり、人々は静かに様子を伺うことしかできませんでした。
ソビエシュは一見、冷静な様子でしたが、ソビエシュと長い時間過ごしてきたナビエには、ソビエシュがひどく怒っていることがわかりました。しかし、ここでソビエシュが何か発言したところで、自分の対面が傷つくだけだとわかっているため、冷静を装っているのだと思いました。
「今は私の発言の時間です!皇后陛下の妄想話は後にしてください!」
「無礼な!」
「この場で一番無礼なことを言っているのが誰か皆分かっているのに、私に無礼だと言うのですか?」
ジョアンソンはそうラスタに返すと、ラスタの父親のことについて話しました。
「陛下の実父だと名乗る男は奴隷で、娘の名前はラスタでした。その男がラスタに呼ばれて家をでた後、行方不明になっているのをご存知ですか?」
「私は知らない!」
ラスタは否定しましたが、カルル侯爵がその男を証人として連れてきて、男はラスタに会いに行った時、誰かに連れ去られそうになったところを騎士に助けられたことを証言しました。
そして、使用人や騎士たちがアリアンをラスタが殺害しようとしていたこと、ラスタに依頼された暗殺者がトロビー公爵夫妻暗殺の依頼を受けたことを証言しました。
「全部ラスタじゃない!」
ラスタの息をするような嘘、ここまでくるとすごすぎますね…
裁判官はソビエシュに皇后の権利の1つである免責権を行使するのか確認しました。
「罪人に判決を下せ」
ラスタが免責権を行使することをソビエシュが許せばラスタは助かったかもしれませんが、不能呼ばわりされたらさすがのソビエシュもラスタに同情なんてないですよね!笑
「陛下が不能なことを隠してあげたのに!そのためにナビエ皇后を捨てたのも隠してあげたのに!!ラスタを利用するだけして捨てるなんて!!!」
裁判官はこれまでの罪を並べ、犯した罪の半分でも処刑になるところをラスタが皇后という身分だということを考慮して幽閉の刑を下しました。
ラスタは騎士たちに連れて行かれ、その姿を無表情で見送ったソビエシュも席を立つと、ハインリとナビエたちも帰ることにしました。
ナビエは今日のラスタの発言で、ラスタの次に皇后とソビエシュとの間に子供ができなかった場合、人々はソビエシュが不能だと疑うだろうと思いました。
そしてそうなった場合、自分の子ではない子が後継者となり、権力は分散されてしまいます。
ハインリが王子だった時、ハインリの兄には子供がおらず、権力が不安定だったため、ハインリは兄のために国外に放浪していました。
ソビエシュの後継者もハインリのように、ソビエシュを想って同じように振る舞ってくれるのだろうかとナビエは思いました。
”こっちを見ている?”
カフメン大公は例の声の主の心の声が聞こえ、ある調査官と目が合いました。
194話の最後に出てきた声の主ですね!
”そういえばあの男、王妃様とも関わっていたような…。王妃様が追い出された時は皇帝の肩を持ったと聞く…”
この男…クリスタ派ですね!!
カフメン大公はわざと視線を移し、別の調査官を見ました。
”一度イマルさんに確認しておこう”
前にナビエからクリスタ周辺の調査を依頼されたカフメン大公は、イマルという女性はクリスタが可愛がっていた使用人の1人で、結婚したばかりであった彼女はクリスタと共にコンプシャに行かなかったことを知っていました。
気になったカフメン大公はイマルに会いに行きました。
カフメン大公がイマルの家を尋ねますが、カフメン大公がクリスタの死に関与していると考えているイマルはカフメン大公を良く思わず、家の中には入れませんでした。しかし、カフメン大公は気にせず質問をしました。
「個人的に皇后陛下の襲撃事件を調べている。調査をしていると、調査官の1人があなたの名を口にしたのだ」
”またイルリドが酔って話したのかしら”
イルリドもまた、クリスタが可愛がっていた侍女で、彼女はコンプシャに一緒に行っていました。
カフメン大公は次にイルリドに会いに行きましたが、カフメン大公に敵対心を持っていたイルリドの心の声はカフメン大公に対する悪口でいっぱいでした。
その中でクリスタが亡くなった後、イルリドがあの方に会ったという情報だけ手に入れることができました。
カフメン大公は『あの方』がズメンシア公爵・リバティ公爵・カトロン侯爵の誰かではないかと思いながら次はコンプシャに向かいました。
コンプシャに着いたカフメン大公ですが、邸宅はすでに綺麗に片付けられており、何か手がかりを見つけることは難しいとカフメン大公は肩を落としました。
”これだけ綺麗に片付ければ、痕跡を見つけられることはできないだろう”
カフメン大公がコンプシャ内を歩いていると突然心の声が聞こえ、慌ててカフメン大公は隠れる場所を探しますが、隠れられそうな場所はありませんでした。
「再婚承認を要求します」 197話の感想
ソビエシュ…ナビエの不妊が原因で別れると司祭に言ったのに、まさかの自分が不妊だと暴露されるとは!!!そしてラスタも開き直って、アレンと子供を作ったって言っちゃうのすごいですよね。笑
そして地道にナビエの後をつけた不審な使用人の調査を続けるカフメン大公。ナビエに危害を加える奴許さない!!!!って感じですよね。次回、『あの方』とカフメン大公が出会ってしまうのでしょうか?でも、他国の大公であるカフメン大公がうろついているのってかなり怪しいですよね…出会っちゃえば誰が主犯かわかるんですけど、その後が動きづらくなる…カフメン大公うまく魔法とか使って隠れられないですかね?首席卒業者だったはず…そういえば、カフメン大公の魔法使っているの、見たことないですが、(今んとこ媚薬しか作ってない…笑)どんな属性の魔法の使い手なのでしょうか?そんな姿も今後見ることできるんでしょうか…?